【はじめてのジャズ名盤10選】ジャズなんて一生聞かないと思ってた自分を「沼」に引きずり込んだ名演をまとめました
ジャズという音楽があります。
一般的に音楽ジャンルの一つとして数えられてますよね。
シャレオツ感とちょいダサ感が混じり合った、なんとも言えないポジションで何十年も継承されてる音楽。
最近じゃあまり流行らないけど根強いファンが多いんでしょうか。決して1番にはならない不動の立ち位置を確立してます。
ただ自分はもともとジャズなんて、まーーーったく興味なかったんです。むしろ嫌いでした。
なんかジャズってかしこの音楽みたいなイメージないですか?お高くとまってるというか・・・。
さらに「ジャズが好き」って公言する輩も苦手でした。
学生時代、自分のまわりではポップスやロックを見下して「我ら高尚なり!」って顔をした意識高い連中がこぞってジャズジャズ言ってたんですよね。
なんというか音楽を学問してるイメージ。
音楽の聴き方って人それぞれだと思うんですけど、周りのジャズ狂たちは判で押したように同じ聴き方をしてたんです。
歴史的名盤を端から覚えてドヤ顔のジャズ談義に花を咲かせるという。
ただ、そんな様子をはたから見ていて、ヒジョーに悔しいんですけど・・・
めちゃくちゃ気になるわけです。
なんなんだジャズってやつは!!
そんなに面白いもんなのか???
って心の声が止まないわけなんですね。
でまぁ、ジャズ自身に罪があるわけじゃないんだし、ここは一丁聴いてみるかいな!って気持ちになった18の夏。
一人のジャズ狂に近づいて、オススメのCDを借りてみたんです。(話してみたらいい奴でした)
初めてのジャズ体験
ギターは歪んでなんぼじゃーーい!!!
・・と考えてたロック中毒のオニペタ18歳。
ただ正直気になってたんですよね。ジャズという未知の世界が。
で、その彼が貸してくれたCDがジャズ初体験となりました。ウエス・モンゴメリーというジャズギターの巨匠が出した名盤「フル・ハウス」ってやつ。
ジャズってなんじゃろかい?
ってなレベルで聴き初めたそのCDなんですけど、ここから色んなことがわかったんです。
ジャズの構成
なにより衝撃的だったのはジャズの構成。
ジャズって端的にいうと「アドリブ」で構成されてる音楽だったんです。もう完全にアドリブが主役。
インプロビゼーションって呼ぶんですけど、その曲のメインテーマ(メロディ)が終わったら基本なんでもありになるんですね。
曲のコード進行が鳴る中で、それぞれのプレイヤーが順番にソロプレイを繰り広げるという仕組みになってたんですよ。
つまり、出たとこ勝負!!みたいな世界。
自分がどんな演奏をするか全く決めない状態で、いかに良い演奏ができるか。
・・・これを追求してる音楽がジャズだったわけです。
何というか正直申し上げまして・・・
これにはめちゃくちゃ感動しました。
あれだけジャズを毛嫌いしてたんですけど、ジャズが持つ偶発性みたいなところに音楽の楽しみ方があるんだと感銘を受ける始末。完全にミイラ取りがミイラになったわけです。ジャズおもろい・・・。
さっきのアルバムの曲がYouTubeで見つかったんですけど、今聴いてもグッときますねぇ。なんて楽しそうに演奏してるんだ。
哀愁とヘンタイ性
それからはジャズを追いかける日々が始まるんですが、ただ名盤を聴き漁るのはツマラナイんでジャズにまつわる映画を観たりして楽しんでました。
なかでもお気に入りだったのが「ギター弾きの恋」
という映画。ウディ・アレン監督でショーン・ペンが主演という布陣の名作です。
もう音楽から何から何まで哀愁たっぷりなんです。もはや哀愁がすべて。
少なくとも自分が好きになるジャズプレイヤーはヘンタイ的な人が多いかも…。
ヨダレを垂らしちゃうくらいの没入感でアドリブ演奏しちゃうような人って、得てして演奏も魅力的なんですよね〜。いや、これマジなんです。
そんな自分が心打たれたジャズの名盤・名演10選
あらためて聴いてみると、やっぱりヘンタイ的な人が多いんですけど、音楽自体はかなり聴きやすいものばかりになりました。
ジャズを初めて聴く人でも感動しやすいはずです!
やっぱりジャズなんて勉強して聴くものじゃないし、楽しんで聴ける演奏が自分は一番好みですね。
うん。めちゃくちゃ偏ってるけど、どれも本当に素晴らしい曲なので是非聴いてみてください〜。
① 上原ひろみ (ピアノ)「Love and Laughter」
今やテレビにも出まくってるので知ってる人も多いんじゃないでしょうか。フジロックも常連ですね。
彼女ほど全身をさらけ出して音楽と向き合ってる日本人は見たことがないかもしれません。
もうね、何もかも圧倒的なんです。
ファーストアルバムが出た時の衝撃は今も忘れられないほどでした。
名実ともに世界的ジャズピアニストですね。参加アルバムがグラミー賞も取ったし。ホント凄すぎ。
② Dave Brubeck (ピアノ)「Take Five」
哀愁を感じる名曲です。
5拍子という特殊な拍の取り方なんですけど、メロディアスで聴きやすいんです。
ソロパートも面白いフレーズがバンバン飛び出します。
③ 小沼ようすけ (ギター)「Jungle」
自分は子供の頃からギターを弾いてるんですけど、この人のギター演奏は自分に多大な影響を与えました。
音選びのセンスがホント好みなんですよねぇ。
この曲は疾走感があって好きです。運転中に聴くとテンション上がりますYO!
④ Thelonious Monk (ピアノ)「’Round Midnight」
変人です。
こんなに落ち着かないピアニストも珍しいんですけど、誰にも真似できないピアノを弾きます。
リズムの取り方が独特で完全に後ノリなんですけど、聴いてるうちにやみつきなんですよね。
自分の中でモンクはヘッドフォンで聴きながら目を閉じながら聴くのが乙なんです。
クセになる味でかなりヘビーローテション。
⑤ 渡辺香津美 (ギター)「ハヴァナ」
この曲が好きで学生時代必死で練習した思い出があります。
アコギの音色とソロパートがカッコ良すぎですね〜。ホントこのオジサンうますぎ。
サラッと弾いてますけど、とんでもなく難しいフレーズとかバンバン出てきます。
⑥ Pat Metheny Group (ギター)「First circle」
ボーダーおじさんです。
ライブでは9割がたボーダーを着てるオジサンなんですが、めちゃくちゃ良い曲作るんですよね〜。
いわゆるジャズの曲じゃなくて「大自然」を彷彿させるような壮大な曲が多いです。(グループの曲は)
あ、あとギター弾いてるときの「顔芸」にも注目!
⑦ Sonny Rollins (テナーサックス)「St. Thomas」
10年くらい前にライブで観た時、確か75歳くらいだったんですが、今も元気に活動してるそうです。
テナーサックスの巨匠。
野太いサックスの音色がガツンと響くんですよね。小気味良いフレージングが自分としてはかなりツボ。また日本に来てほしいです!
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- 発売日: 2006/06/13
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⑧ Weather Report「Birdland」
夢のバンド。
大物揃いのメンバーが集まって完成させた名曲。
この曲はいつ聴いても新しい発見がある不思議な曲です。
特にベースのジャコ・パストリアスはこの曲で全体を引っ張ってますね。
⑨ Bill Evans (ピアノ) 「Waltz For Debby」
こちらは文句なしの名曲・名盤でしょう。
彼は比較的大人しくピアノを弾くタイプなんです。
ただ、ソロパートで使う和音の組み方が独特で聴き惚れます。それでいてソロパートと聴きやすい歌うようなピアノを弾くんですよね〜。
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⑩ Joe Powers (ハーモニカ)「Georgia on my mind 」
この動画、おそらく30回以上観てると思います。超お気に入り。
なんというか抑揚のつけ方がスゴイんです!
これはジャズのスタンダード曲なんですけど、ここまで盛り上げる演奏は珍しい。
鳥肌立ちっぱなしの名演!ちなみにギターは③の小沼ようすけ。ギターの伴奏も素晴らしいですねぇ。
まとめ
今回いろいろ選んでて、歴史的名盤がほとんど入ってないことに気づきました。
ただやっぱり自分の中ではこの10曲なんです。
だから何も考えないで「名盤だから聴く」みたいな聴き方ってモッタイナイと思うんですよね〜。
自分の中ではマイルスとかチャーリーパーカー、コルトレーンみたいな有名どころは入りませんでした。まぁ好きなんですけどね。
名盤からじゃなくてもジャズを楽しむってことは変わらないので、取っ掛かりはいろんなジャズを聴いてみると面白いと思います!
いや〜、あらためてジャズはいいもんですね〜。
ということで、今日はここまで!