落語を聞かない妻を爆笑させた春風亭一之輔という男

落語 遊び

前回、こんな記事を書きました。

暖かいコメント、励ましの言葉、具体的なアドバイスなどをたくさん頂き本当に嬉しかったです!

ありがとうございます!!

ちなみに頂いたコメントは「本人」である妻にも見せまして・・・

感涙しておりました。(マジです)

コメントを読んで妻は自分の思考が良い意味で「普通」だってことに気づけたみたいです。みんな味方だあああ!って。

いま、みなさんのおかげでオニペタ家にも平和が訪れてます。

デートの計画

さて、前回の記事で妻と5年ぶりにデートを計画したのですが、まずもって「どこに行こう?」という難題が目の前に立ちはだかりました。

そもそも育児で疲労困ぱいの妻。

その顔から笑顔が極端に減ってしまった事態を何とかせねばなりません。

で、ものすごく短絡的に「落語」ってキーワードが浮かんだんですね。笑ってほしいと。

(単純に自分が行きたいって話は一旦置いておきます)

この提案が何故かふたつ返事で了承されたので、前々から観たかった春風亭一之輔さんのチケットを取りました。

この人は以前記事でも書いてて、自分の中の落語家ランキングでは第3位にしてます。

現在39歳。めちゃくちゃ脂が乗っててノリに乗ってる落語家さんです。

この人なら落語を聞かない妻でも笑えるはず。

むしろ一之輔さんしかいない!!!・・・と自分の中では勝手に盛り上がってました。

ただ1つ問題だったのは子供たちの滞在先。

自分の母親にパートを休んでもらって、子供×2を預ける契約を結ぶのが最重要課題でした。

これが叶わないとデート自体がおじゃんですからね…。

そこで自分は姑息な手を使うことになります。背に腹は代えられません。

そう。ビデオレターです。

「シジぃぃーー!ババぁぁーー!こんど僕たちだけで遊びにいっていい〜〜??」

はい。これで万事オッケーでした。

孫パワーを使うことで大抵のことが穏便にすすみます。

子供たちもジジババも我々夫婦もみんな楽しい。最高のWinWin関係です。

5年ぶりのデート当日

行ってきましたよ。有楽町。

落語前にランチを食べて久々の夫婦水入らずを楽しみました。

築地が近いんだから海鮮じゃあああ!!
・・・と気合を入れて海鮮丼とカキフライを頂きましたよ。もうビールも飲んじゃお。

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いや〜ホント美味い!

落ち着いて(子供がいない状態で)外食できる機会なんて皆無だった妻はやたら喜んでましたね。

で、待ちに待った落語です。

「有楽町よみうりホール」というレトロな会場での公演でした。

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独演会だったんですが、まず驚いたのは人の数。もう凄いんですよ。落語ブームは本当に来てるんですねぇ。

さらには女性が多いというのが印象的でした。

寄席って男性客がメインなんですが一之輔さんの独演会は男女比50%くらい。(体感値)

しかも30代〜70代くらいまで満遍なくいろんな人が混ざってる空間が独特でした。

一之輔さんは女性ウケが良いのかもしれません。

いざ開演

初っ端、私服で挨拶に上がった一之輔さん。

「ど〜もぉ〜」

てなくらいの軽いノリでヨタ話をするんですけど、これがめちゃくちゃ面白いんです。

フラフラ歩きながら話す姿は「近所の兄ちゃん」にしか見えないんですけど会場はドッカンドッカン笑いがおこってます。

そして隣の妻・・・

なんと、爆笑しておりました。

なんなんでしょうあの兄ちゃんは。

自分がいくら全力でボケて妻を笑かそうとしても正直ここまでの爆笑は難しいのに…。

それを開演から10分くらいで妻を爆笑させる春風亭一之輔という男には驚異すら感じてしまいます。

というか、まだ落語にも入ってない完全なフリートークなんですよ。

すでに会場は爆笑の渦が巻き起こってます。

自分は昔からダウンタウンが大好きなんですが、このトークは松本人志のフリートークを彷彿させるような神懸かり方でしたね。マジで凄い。

で、肝心の演目はこんな感じでした。

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吉原噺のオンパレードでなかなか味わい深かったです。

「千早降る」は寄席で柳家小三治さんの噺を聞いていたんですが、一之輔さんの「千早降る」は全く別物でしたね。

もう一之輔ワールド全開です。

最初なんの噺かわからないくらいネタの応酬にあって笑い転げました。

妻は初めて聞いた「居残り佐平次」がお気に入りだったみたいです。

真面目な話、2ヶ月分くらいの笑いを出し切った感覚でした。

ここまで笑わされるとは思わなかったんで正直驚きましたね。いや〜凄い人です。

春風亭一之輔が面白い理由

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他の落語家さんと比べても笑いの量が格段に多いと思うんです。

そして何より妻を爆笑させる極意が知りたくて・・・一之輔さんの凄いところをまとめてみました。

彼がなぜこんなにも面白いのか?

その理由を紐解いてみます。

オススメ① 小ネタがいちいち面白い

時たま時事ネタを放り込んでくるんですが、それがもれなく面白いんですね。

オープニングトークで登場した時、みんな多少緊張の眼差しで見てるわけじゃないですか。

どんな感じなのかな〜。何を言うのかな〜って。

そして、拍手が鳴り止み、シーンと静まり返った会場で・・・

「こんにちは。船越英一郎です。」

これ、なかなか言えないと思うんですよね。凡人じゃ無理。

このセリフで笑わせるためには相当熟練されたテクニックを要すると思います。

会場はこのひと言で一之輔さんに心を掴まれました。もう鷲掴みです。

こーゆー緊張と緩和の使い方が絶妙なんですよね〜。

オススメ② 声がいい

声の出し方っていうんですかね、芸人さんでもボケる時の「声色」って大事じゃないですか。

あんまりイキらずにサラッと話すんだけど、それでいてインパクトがある声。あれが面白さを引き立てますよね。

で、一之輔さんの場合は声のトーンが変幻自在なんです。

なんというか、ボケる時の声色の種類がめちゃくちゃ豊富。使い分けがハンパないわけです。

その音量も「ここぞ」という場面では叫ぶくらいの大声をだしたり、ちょっとシュールなことを言う時はサラーっと控えめな音量だったりと練られてる感じが伝わりました。

これぞプロ技って感じでどんどんハマってしまう魅力があります。

オススメ③ テンポがいい

小ネタを挟む時の「間」の取り方が上手すぎるんです。

ココだ!!って一番面白くなるポイントでネタを差し込んでくるんですよね。

初っ端「こんにちは。船越英一郎です」って言った時の「間」なんて絶妙すぎでしたもん。

拍手が鳴り止んだ後、これ以上ないくらいの間を置いてからの船越

最高でした。

あの間は短すぎても長すぎてもダメなんですよねぇ。

音楽で言うところの「休符」でしょうか。

めちゃくちゃリズミックでグルーヴィーな落語でございました。

オススメ④ 古典の解釈が斬新

これは落語を知らない人でも楽しめるポイントですよね。

志ん生・志ん朝・小さんのようないわゆる正統派の落語を好む人からは「崩しすぎ」みたいな評価があるようですが自分は大歓迎です。

古典落語だって時代時代に沿ってネタを変えていかないと逆に不自然だと思うんですよね。

談志師匠だってそういう解釈が魅力の一つだったんじゃないかなぁ。

なんにせよ、落語を「昔話」みたいに思ってる人は春風亭一之輔を聞くことで落語のイメージが180度変わると思います。

オススメ⑤ 等身大の語り口

どことなく庶民的なオーラを放ってるんですよね。

実生活では3人の子供のパパだったり、NHKのプロフェッショナルに出演してた時も、正直その辺にいる兄ちゃんにしか見えなかった。

でも、いったん高座に上がると笑いのカリスマになるという・・・。そのギャップがまた良いんですねぇ〜。

良い意味で落語の「高尚さ」を感じさせず、親しみやすそうなところを見せておいて(スキを与えて)、笑いで落とされるという・・・。

この一連の流れが一之輔マジックかもしれません。おそろしい・・・。

まとめ

いやはや、一之輔さんのお陰で5年ぶりのデートは大成功に終わりました。

自分の中の落語家ランキングも「春風亭一之輔」が確実にランクアップしましたね。

10年後20年後にどんな落語家さんになるのか今から非常に楽しみです。

 ということで、今日はここまで!

一之輔の、今んところ

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